ロコモは高齢者だけ?実は40歳から始まっています!ロコモ知識〜初級編〜

病気の知識

ロコモ知識 初級編

みなさんこんにちはー!
ちょこ健メンバーのすずちゃんです。

4月といえば「新年度」や「新生活」など、何か新しいことが始まるイメージがありますよね。
私も4月に入ってから筋トレ運動とジョギングを始めてみました!
私はとても飽きっぽい性格なのですが、皆さんにお会いする時まで続けていられるよう頑張ります!



さて、本日は運動とも関係深い「ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)」についてお話しします。
ロコモと聞くと高齢者がなる状態というイメージをお持ちではありませんか?
実はロコモは40歳代では約4割、50歳代では約5割の方が該当するという研究報告があり、中高年の方も他人事ではありません!



ロコモって?

ロコモティブシンドロームは、英語では「Locomotive Syndrome」と表記され、「Locomotive」は「運動の」「運動器の」という意味を持ちます。

ロコモは、「骨や関節の病気、筋力の低下、バランス能力の低下によって転倒・骨折しやすくなることで、自立した生活ができなくなり、介護が必要となる危険性が高い状態」を指します。
簡単に言うと、「足腰が弱って、歩けなくなってくること」です。

ロコモは2007年に日本形成外科学会が提唱した、比較的新しい言葉です。皆さんもこれを機に覚えてみましょう!



ロコモの原因

ロコモは加齢と共に進行しますが、その原因は多岐にわたります。

①遺伝
…骨量の約70%は遺伝の影響で決まることが明らかになっています。
②運動器疾患
…骨折や、下肢の関節疾患、脊椎疾患などは全て移動機能低下につながります。
③運動習慣がないこと
…習慣的な運動は、筋力やバランスなどの運動機能を高めること、骨密度を増加させること、下肢の関節疾患の予防・改善効果があることが知られています。
④活動性の低い生活
…日々の生活の中でよく動くことも大切です。仕事や趣味や旅行を楽しむことは活動性の高い生活に直結します!
⑤不適切な栄養摂取
…骨や筋肉を健康に保つためには、その材料となる十分なタンパク質やカルシウムの摂取が必要です。


ロコモになるとどうなる?

ロコモになると移動機能が低下することから、生活動作に支障がでたり、仕事ができなくなったりと、現在の生活そのものに影響がでます。
ロコモになることで運動量が減り、さらにロコモが進行しやすくなるという悪循環が生まれます。

さらに、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が増えて、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

最後に、本日のポイントのおさらいです!



この後も、川西町の現状や、ロコモの判断方法、予防法などの記事が続くのでお見逃しなく!



参考文献

  • Noriko Yoshimura:Epidemiology of the locomotive syndrome: The research on osteoarthritis/ osteoporosis against disability study 2005-2015, Mod Rheumatol, 27(1), 1-7, 2017.
  • 石橋英明:【最新情報をおさえよう 整形外科ナースが知っておきたいロコモのこと】今さら聞けないロコモの原因と影響, 整形外科看護, 26(7), 58-60, 2021.
  • 厚生労働省:e-ヘルスネット, https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-21-07.html. (参照日:2022/04/17)